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「宇喜多直家を大河ドラマに!」そんなフレーズを聞いて調べ始めると宇喜多直家公は非常に魅力的な人物でした。
その生誕の地を詳しくレポートしたのが下の記事です。
砥石城は宇喜多直家公が生まれて、そして祖父である宇喜多能家(うきたよしいえ)の居城で同じく浦上家家臣の島村氏により攻められ直家公自身もここから命からがら落ち延びます。PHP文庫の黒部亨氏の小説「宇喜多直家」ではここから物語が始まります。
今回は乙子城跡を訪問してきました。宇喜多直家が初めて城主になった土地!詳しくレポートしたいと思います。
乙子城ってどこにあるの?
「乙子」って何て読むのでしょうか?「おとご」と読むそうです。
この乙子は岡山県岡山市東区乙子という地名です。
岡山市の東の方といった方がいいですね。
位置関係では生誕の地「砥石城」から直線で東南東約5.3㎞の地点です。
吉井川のほとりですが、水田が広がる中に丘がこんもり出ている感じの場所です。
後ろの丘が城跡です。遠くから走ってきても「あそこだろうな」と分かります。
全くの田園地で周りにお店はおろか自動販売機もありません。
岡山駅からは車で30分前後です。
公共交通機関を使うと1時間前後かかります。
経路は岡山駅からJR赤穂線で西大寺駅まで。そこから牛窓行きのバスに乗り「神崎口」まで。後は徒歩15分程度です。
いずれにしてもバスは少ないのでしっかり次のバスの時間を把握しておいてください。
乙子城って何があったの?
こちらも黒部亨さんの小説から紹介していきたいと思います。
乙子は海や川の交通の要所であったようです。
砥石城を島村観阿弥に攻められた際、城から宇喜多直家一行はここから広島県福山市の鞆の浦に落ち延びます。
定期船があったんでしょうかね。今現在この航路が無いので当時の海交通の重要性を感じます。
また宇喜多直家が初陣で兜首をとる手柄を立てた後に浦上宗景より褒美としてもらった土地です。この城づくりを通じて旧家臣が集まり宇喜多家を再興していった土地という事です。
そういった意味ではまさにこの乙子の土地を「始まりの地」です。
ただWikipediaによると『吉備前秘録』に祖父・能家が『戸川記』に刃父・興家が守将となっていたとも言われているそうです。
今後の研究に委ねますが、意外と宇喜多家とは縁の深い土地みたいですね。
乙子城跡を訪れてみた
先ほどの石碑から徒歩1分の所に入り口がありました。
看板が付いているので迷う事はなさそうです。
10分程度ですがひたすら階段です。
神社の横を通り抜けてさらに上がっていきます。
1段1段は非常に高いのです。手すりがあるので疲れても休みながら登れます。
時間の割に辛い登りです。
何もお城の後は残っておらず広場になっています。
ここは海賊から吉井川流域を守る要で出もあったようです。
しかし足軽は30名。交代勤務を考えると1日10名程度だったんでしょうかね。
守れるのか??
今の感覚で考えてはいけませんね。城というよりは砦といった感じだったのかもしれません。
もしくは見張り小屋?
南西の方を見ると確かに海が見えます。
埋め立てられているのでかなり地形は違うはずなので、ここなら海からの襲来をしっかり見ることができたでしょう。
商業の要衝「西大寺」も見えます。
地方の豪族なのでそれぞれの土地が近いです。さらに北には直家が潜伏していた福岡があります。
川の交通を守っていたというのはこの場所に立つと納得がいきます。
そして北東を見ます。
こちらには砥石城に攻めてきた島村観阿弥の高取城が見えたことでしょう。
どんな思いでここから直家はその城を見ていたのか?
何より同じ家中としてどんな思いだったのだろうか?
想像が膨らみます。今はただの丘ですが、確かに熱い戦いがあったでしょうね。
乙子城はこのくらいです。30分ちょっとあれば登って見て回ることができます。
乙子城あとのおススメスポット!
ほんとに何もない地域なので食事や水分は持って行くことをおススメします。
しかし途中に美味しいランチが食べられる居酒屋さんがあります。
「いろり」です。
乙子城あとからあるいて30分程かかりますが安価で美味しいで有名です。
お刺身ランチが1000円!他のランチメニューも1000円以下です。
地元の人ご用達のお昼ご飯のお店。
興味のある方は是非!
乙子城跡の行き方
岡山駅から車で30分
岡山ブルーライン「西大寺C」から車で5分
山陽自動車道「山陽インター」から車で25分
JR岡山駅から公共交通機関から1時間前後
いずれも混雑があるので目安の時間です。特に公共交通機関は便数が少ないのでご注意ください。
本日の後詰
実際行ってみると島村観阿弥の本城から近くこの距離なら見えるよなって距離でした。
その時の直家の気持ちを思うと何とも言えない気持ちになりました。
また現代ではこの位の距離はすぐに行き来できます。この中で戦があったという事実。
恐ろしい物ですね。
しかし現場に行くと小説が一段と面白くなります。
フィールドワークの楽しみが広がりました。